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ぽけかるスーパー歴史マニアの語り部が江戸町人に扮してご案内!?大江戸歴史散策 【上野編】  ガイドレポート

10/15 時の鐘の下で宮様やご公方様を思う

2011年10月18日
皆様はじめまして。
アタクシ、江戸時代から時間旅行をしてこの時代にやってまいりました者でございます。
名乗るほどの者ではございませんが、江戸の長屋でしょうもない町民たちを相手に長唄、小唄、三味線などを教えております、まあ、皆さん「お師匠さん」とか「師匠」とか呼んでくだすっていますんで、そんな調子でどうぞよろしくお願いいたします。

nakajima.jpgよく、ぽけかる倶楽部の中島令子ってガイドさんに似ていると言われますが、別人です。
江戸の末期に生まれ、いわゆる幕末から明治への激動の時代、動乱の世の中を、粛々と、いや飄々と生き延びた人間でございます。
このたび、ひょんなことからこの平成の東京にやってくることができまして、皆様と一緒に江戸の風情を探して歩くという、素晴らしいお遊びの機会を得る事ができました。
ありがたいことでございます。

いやー、この日も楽しゅうございましたったら。
アタシ達江戸町民が知っている上野のお山のお話を、今の皆さんに聞いていただけるんだから、本当に幸せな事でございます。
この旅で皆様に感じていただきたいのは、アタシ達にとっての上野は、憧れのお山だったってこと。
なんてったってご公方様の祈願寺であり菩提寺である東叡山寛永寺さんのお山でございますから。
しかも宮様もおわすお山でございますから。

でも、その周りには山下の火除け地の雑多なにぎわいや、不忍池の出逢茶屋の色っぽい情景が広がっていたわけで。
まあ、アタシ達にとってはお山のふもとは楽しい楽しい歓楽街だったわけでございます。
そこからお山の上を見上げる江戸の庶民の気持ちなんかは、今の上野の地でほんのちょっとでも感じとっていただけたら面白いだろうなあ、と思うわけです。
また、実際アタシ達にとっては寛永寺さんよりずうっと馴染みがあるのが天神様やお稲荷さんでございまして。
そんな所も、江戸の雰囲気を楽しんでいただける、いい場所だなって思います。

この日、嬉しかったのが「時の鐘」
今の人たちは時計っていう便利なものがあるからねえ。
今がなんどきかって事がすぐわかるだろうけど
...まあ、アタシ達にそんなもの与えられちゃったら、かえって窮屈でしょうがないって事もあるんだけどサ...
アタシなんかの頃は鐘の音で時刻を知るわけだから、まあ概ね「だいたい」って所で暮らしているわけなんだけれども、それでも、鐘の鳴らない所に比べたら、随分きちっとした暮らしをしていると思うんですよ。
でね。
この上野の鐘が今でもあってね。
で、その鐘の下でもって「これこれ、これが時の鐘です」ってな話しをしていたら、お客様たちが何やら腕時計をのぞきこんでいるわけです。
はてな、と思った次の瞬間
「ご~~~~~ん」ですよ。

n1018-1.jpgこれにはまずびっくりしたし、何より嬉しかったですね。
いつの間に時鐘堂に上ったのかまったく気がつかなかったけれど、女の人がしっかりと鐘を鳴らして正午を教えてくれました。

でも...時の鐘は、アタシ達江戸町民がいつも聞いているように、遠くから聞いた方が風情があるかもね。
真下で聞いたらものすごい音でした。
輪王寺の宮様はいつもこんな大きな音を聞いておいでなのね。
ご公方様のお参りも、鐘の鳴る瞬間は合わせた手の平を思わず耳にあてたんじゃないかしら。









なんてな事をぺらぺらとおしゃべりしながら歩くお散歩でございます。
お気軽に江戸の風情を楽しみにお越しくださいまし。
このお散歩では、アタシが話す江戸話に対して「本当はこうだった」だとかなんだとか、誰かが書いた歴史の本とやらにでていたお話を持ちこむような、野暮なことは言いっこなしですよ。
これは歴史のお勉強ではなくて、あくまでも江戸人と遊ぶお散歩でございます。
どっかの大先生がおっしゃるような難しいことは、ちょいと机の上に置いてきて、身一つでお越しくださいませね。

そしていつか...。
今度は皆様が未来の日本の皆さんに、今の東京の話しをして差し上げていただきたいなあ、と思っております。